憩いの場で惨事

小学１年の男の子が遺体で見つかったのは、市民や子どもたちがウオーキングやアスレチックを楽しむ海辺の公園。散歩中の市民が、取り乱した様子の母親の姿を目の当たりにした。同じ小学校に通う子を持つ保護者には、事件を知らせるメールが学校から一斉送信された。

　殺害された弘輝君は両親と３人暮らし。弘輝君が通う内浜小学校（同市西区、児童数７７６人）の田崎（崎は山へんに竒）賢吾校長によると、１８日朝はいつもと同じように元気な姿で登校し、正門前で田崎校長が「おはよう」とあいさつすると、笑顔でこたえたという。午後２時半ごろには下校した。

　活発な性格で、田崎校長に冗談を言うこともあった。計算などのプリント学習が好きで、運動神経もよく、１０月５日の運動会では徒競走などに出る予定だった。

　「入学したばかりで、あれもしたい、これもしたいと思っていただろう。運動会も心待ちにしていただろう。悲しい」

　事件を受け、内浜小では教職員が校区内をパトロール。夜には保護者全員に事件の発生を知らせるメールを送り、１９日の登下校に付き添うよう依頼した。市教委も市内の小中高校に安全指導の徹底を呼びかける文書を送った。

　現場の小戸公園は滑り台やアスレチック広場があり、親子連れや小学生たちでいつもにぎわっている。夕方にはウオーキングや犬の散歩をする人たちも多い。

　公園を散歩中に弘輝君の母親に声をかけられ、付近を捜した同区の女性会社員（４５）によると、母親は盛んに電話をかけ、「何があったかわからないけどすぐに来て」と叫んでいた。相手は夫らしかった。弘輝君が救急車で運ばれる際には「何があったの」「どうしたの」とひどく取り乱していたという。女性は「ショックです。みんなが平和に歩いている場所で」と話した。

　弘輝君の自宅近くの女性（３２）は、同じ小学校に通う２年の長女からの電話で事件を知ったという。「携帯電話に娘から『１年生の男の子が亡くなった』と電話があった。小戸公園は休日に遊びに行っている場所で怖い。子どもが帰宅するときは、家の周りでは一人になるので心配」と話し、長女らが待つ自宅マンションへと急いだ。

asahi.com

　どうしてこうゆうことする人間がいるのだろう