分子が動く姿

分子：動く姿を電子顕微鏡で観察に成功
　一つの分子が刻一刻と形を変えながら動く様子を電子顕微鏡で観察することに、東京大や産業技術総合研究所などが世界で初めて成功した。摩擦や潤滑、細胞膜中の分子の動きを解析するのに役立つ技術で、２３日の米科学誌「サイエンス」電子速報版で発表される。

　分子は真空中では高速で飛び回るうえ、観察のために電子線を当てると壊れやすいため、電子顕微鏡では観察できないと考えられてきた。

　研究チームは、カルボランという有機分子を単独でカーボンナノチューブに閉じ込めることでこれらの問題を解決し、０．２１ナノメートル（ナノは１０億分の１）の解像度で、炭素原子がつながった鎖が振動したり、分子がナノチューブ内を移動する様子を約１分間の動画でとらえることに成功した。

　▽中村栄一・東京大教授（有機化学）は「分子模型を見るように、一つ一つの分子の動きを直接見たいという科学者の長年の夢が実現した」と話している。【西川拓】

毎日新聞　より
　ナノサイズですごいねぇ（・０・）